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空き家が増え続ける日本の現状

全国的に空き家が増え続けていることをご存じでしょうか。
2025年の空き家に関する総務省の統計によると、全国の空き家総数は過去最多の900万戸に達し、総住宅数に占める空き家率も13.8%と過去最高を記録しました。この「900万戸時代」は、私たちの社会に多岐にわたる影響を及ぼしており、2025年を迎えた今、その対策は待ったなしの状況です。

空き家はそのままにしておくと、建物の老朽化による倒壊のリスクや、防犯・景観の悪化、近隣への迷惑など、地域にとって大きなマイナスになります。
相続した家の維持管理に困るケースも増え、持ち主にとっても「負担」と感じられることが多いのが現状です。

私たちは、空き家を単なる「問題」として捉えるのではなく、「未来の住まい」として活用するための方法を探り、地域に貢献していきたいと考えています。

空き家を放置するリスク

空き家をそのままにしておくことには、多くのリスクがあります。

・老朽化が加速する
 換気やメンテナンスが行われない住宅は、傷みが早く進みます。
屋根や壁の劣化、雨漏り、構造材の腐食などが起こりやすくなります。

・景観や治安への影響
 雑草の繁茂や外壁の破損、不法侵入や不法投棄などが発生しやすくなり、地域全体の安全性や住みやすさに影響を与えます。

・資産価値の低下
 時間が経つほど建物の状態は悪化していき、売却や活用の可能性が狭まっていきます。
結果として資産価値が下がり、将来的な選択肢が限られてしまいます。

・所有者の負担
 固定資産税の支払いは続き、管理や処分の費用もかかるため、経済的な負担にもなります。

つまり、空き家を放置すればするほど「資産」ではなく「負担」となってしまうのです。

空き家活用するという選択

空き家を適切に活用することで、リスクを軽減し、新しい価値を生み出すことが可能です。
近年注目されているのが「リノベーション」による再生です。

リノベーションとは、古い住宅に新しい価値を加えること。
単なる修繕にとどまらず、現代の暮らしに合った住まいへと作り変えることができます。

リノベーションでできる事

・耐震性の向上
 築年数の古い住宅は耐震基準が現在とは異なる場合があります。
耐震補強を行うことで、安心して住める家へと再生できます。

・断熱性能の改善
 窓や壁、床に断熱材を取り入れることで、冷暖房効率が上がり、光熱費を抑える効果も期待できます。

・最新設備への更新
 キッチンや浴室、トイレなど水回りを一新することで、快適さと清潔感が大きく向上します。

・ライフスタイルに合わせた間取り変更
 壁を取り払い広々としたリビングをつくったり、ワークスペースを設けたりと、現代の暮らしに合う空間づくりが可能です。

・バリアフリー化
 高齢者や小さなお子さまも安心して暮らせるよう、段差解消や手すりの設置などの改修も行えます。

こうした改修によって、古い家が「新しい暮らしを支える住まい」へと生まれ変わるのです。

空き家活用の注意点

一方で、空き家活用には注意すべき点もあります。

・想定外の修繕費用
 工事を始めてから建物内部の劣化が見つかったり追加費用がかかる場合があります。

・立地による制約
 交通アクセスや周辺環境が住宅利用に向かない場合、活用の幅が限られることもあります。

・法的な規制
 増改築や用途変更には建築基準法や都市計画法などの規制が関わる場合があり、事前の確認が欠かせません。

こうした点を踏まえ、計画的に進めることが大切です。

リノベーション住宅を選ぶ魅力

近年、住宅購入を考える人の間で「リノベーション住宅」が注目されています。
その理由には次のようなものがあります。

・新築に比べてコストを抑えられる
 建物を活かすことで、材料や工事費を節約できます。

・環境に優しい
 既存の建物を活用することで廃材を減らし、資源の有効利用につながります。

・独自の魅力を持つ住まい
 新築にはない味わいやデザイン、立地の良さを兼ね備えた住宅に出会えることもあります。

リノベーション住宅は「新築のような安心」と「中古住宅ならではの個性」を兼ね備えた選択肢として、幅広い世代から支持されています。

空き家活用が地域にもたらす効果

空き家が再生されることで、地域全体にも良い影響が広がります。

・防犯・防災の向上
 人が住むことで管理が行き届き、治安や安全性が高まります。

・地域の活性化
 新しい住民の流入によって商店街や公共施設の利用が増え、地域の賑わいが生まれます。

・景観の改善
 古く傷んだ住宅が美しく再生されることで、街並みに調和し、地域全体の価値が向上します。

空き家は「地域の負担」から「地域の資産」へと変わるのです。

まとめ

空き家問題は、個人にとっても地域にとっても避けられない課題です。
しかし、空き家を適切に活用しリノベーションすることで、安心して暮らせる住まいへと再生することができます。

それは単なる「古い家の再生」ではなく、新しい暮らしの可能性を生み出すことであり、同時に地域全体の未来を支えることにもつながります。

私たちは、空き家を「困りごと」から「未来の住まい」へと変える取り組みを続けてまいります。
安心と快適な暮らしを地域に届け、住まいを通じてより豊かな未来を築いていきたいと考えています。